所 信
『はじめに』 ~気づきの大切さを常に意識し行動する~
今まで当たり前と捉えていた常識が全く通用しないのではないかと錯覚するほど時代が大きく変化し、心を迷わせる不安や不確実性が私たちの日々の生活に蔓延しています。
明日が見えないと思えるほど混沌とした社会に突入した現在、日本人が古来より誇るべき道徳心は影を潜め、残念なことに時に各媒体などを通じ刹那主義や利己主義を助長するかのような論調を感じる機会が多くなったように思います。
こんな現在だからこそ私は、メンバーが青年会議所の活動にもっと自信を持つべきであると考えています。こんな時勢だからこそ青年会議所の独自性を再度認識して頂きたいのです。
使い古された言葉ですが、昨今の青年会議所組織全般を評して『JCしかなかった時代からJCもある時代への変化』と表現することがあります。この表現は決して後ろ向きなものではなく、青年会議所の青年会議所たる所以を伝承するチャンスを含んでいると私は考えています。混沌とした現在だからこそ、青年会議所活動の本流ともいえる三信条『修練・奉仕・友情』が今煌くのではないでしょうか。
本年は、来る創立50周年に向け、創立40周年時に策定されたビジョン、すなわち私たち社団法人江南青年会議所の目指すべき姿『政策提言のできる組織』の構築を更に確実なものとするために、創立50周年へ向けての道程を決して誤ることの無いように行動していかなければなりません。そのためには私たちが説得力のある組織を構築するという気概を常に持ち合わせ、日々の活動が社会的に許容されているのか否かという検証と、明るい豊かな社会を構築するという大義を踏まえた上で社会的認知に対し常にアンテナを張る必要があります。
また、私たち個々は青年会議所メンバーである以前に一社会人であるという認識を常に持ち続けなければなりません。社会に対して説得力のある組織の構築を目指している私たちの行動が社会常識から乖離していることなどあってはなりません。
お金も時間もかかる青年会議所活動を私たちが続けられるのも家族や会社がこの活動に送り出してくれているおかげなのです。だからこそ私たちはこの活動を通して常に自分の立ち位置を把握した上で自己を磨き、自らが能動者であり続けるという覚悟を持ち続けなければならないのです。
私は本年をメンバー全員が問題意識を持って自己や社会そして青年会議所の原理・原則すなわち『Principle』を常に求め続けていく年にさせて頂く所存です。常に考えること無くして気づきは有り得ません。メンバーの気づき無くして組織の発展は有り得ません。気づきの大切さを意識しながら自己や組織の存在意義を導き出し、確固たる信念を築きあげていく努力を積み上げていくことによってこそ組織の発展や自己成長が存在するのではないでしょうか。先ずは身のまわりのことから『Principle』を考える意識を、すなわち物事の本質を見極める一歩を共に始めていこうではありませんか。